10月は出張の多い月となりました。
外務省が企画したカザフスタン、アゼルバイジャンに繋がる中央回廊の調査団に加わり、アスタナ、アクタウ、バクーを訪問、関係機関との打ち合わせや港・開発区などの見学を行いました。また、ジョージアで開催された日本ビジネスフォーラムにも参加しました。
極東から欧州への輸送モードとして、利用が進んでいた北方回廊であるロシア経由での輸送が、ロシアのウクライナへの侵略行為の影響で使えなくなったことから、中国‐カザフスタン‐アゼルバイジャン‐ジョージア‐トルコのルート、いわゆる中央回廊が見直されています。
しかし、多くの国に関係する中央回廊は、北方回廊よりもコストと日数の点で劣っているというのが事実です。そして、最近のコンテナ船のスペース状況の緩和により、運賃も下落していることから、この中央回廊は競争力がないと言われています。
しかし、将来的には、プーチンのような狂った人々が支配する国を通るルートの完全な復活はありえないと考えています。
手続き面だけでなく、運航が安定しないカスピ海のフェリーや、線路の幅が違う鉄道、まだまだ貧弱な港湾など、この中央回廊が北方回廊に匹敵するには、まだまだ時間がかかると思いますが、中央アジア諸国発着の物流も考えると、引き続き、中央回廊の活用に向けた取り組みを続けて行きたいと考えています。
また、今回の出張で、またこれらの国々で新たなネットワークが構築できたことも良かったです。